病院薬剤師の転職理由が人間関係でも大丈夫?【転職した薬剤師が正直に話す】

転職

人間関係が辛くて転職したいと思ったとき、心のどこかで「これって逃げじゃないか」という気持ちが浮かびませんか。

私もずっとそう思っていました。新人のころから薬剤部の中で居場所を見つけられず、30代になるまで耐え続けました。それでもある日、「耐えきれる自信がないから転職活動くらいしてもいいんじゃないか」と思えた瞬間があって、そこから動き始めました。

人間関係を転職理由にすることへの迷い、面接での伝え方、転職してみてどう感じたか——正直に話します。

薬剤部の中に味方はいないと思っていた、新人時代の話

薬剤師として働き始めたばかりのころ、私は業務を覚えるのに人より時間がかかっていました。努力はしていたつもりです。ただ、方向性がずれていたのか、なかなか仕事が形にならない時期が続きました。

そのうちに、同期や先輩の間で私のことが話題になるようになりました。本人のいないところでの会話が、じわじわと広がっていったのかもしれないです。気づいたころには、まったく関わりのない別の部署の人にまで話が伝わっていて、「負けるな」と声をかけてもらうことがありました。ただ、うれしいと感じるより先に、それほどのことになっていたのかという現実が頭に残りました。

あのとき、薬剤部の中に味方はいないと思っていました。今振り返ると、よく当時やめなかったと思います。それくらい、精神的にしんどかった。

「負けるな」と声をかけてくれた人がいたことは、今でも記憶に残っています。ただ、それがうれしいというより、気づいたら自分の話がそこまで広まっていたという事実のほうが強く残りました。味方がいない感覚というのは、じわじわと積み重なっていくものだと思います。

それでも30代まで働き続けて、見えてきたこと

新人のころからあれだけしんどかったのに、なぜ30代まで同じ職場に居続けたのか。自分でもうまく説明できないのですが、「辞めることへの罪悪感」のようなものがあったと思います。せっかく入った職場だし、自分が未熟だったせいでもあるし、もう少し頑張れば何とかなるんじゃないかと。

RPGに例えるなら、HPがじわじわ削られ続けているのに、回復アイテムも使わず拠点に戻ることもできないまま、同じダンジョンに居続けるような状態です。「もう少し進めば何か変わるかも」と思いながら出口が見つからない——30代まで同じ職場にいたのは、そんな感覚に近かったかもしれないです。

ただ、長く働き続けたことで一つだけ見えてくるものがありました。それは、職場の人間関係の構造です。誰がどういう立場で、誰がどんな動き方をしていて、なぜこの職場の雰囲気がこうなっているのか、ということが少しずつわかってきました。そしてあるとき、「これは自分が変わっても解決しないな」と感じました。

それが、転職を考える一つの根拠になりました。感情的に「もう嫌だ」と飛び出したわけではなく、構造を見た上での判断だったという意味で、今は少し整理できています。

長く働いて「人間関係の構造が見えてきた」というのは、私にとって転職を考える根拠の一つになりました。自分の努力不足なのか、環境の問題なのか——その判断ができるようになるまでに、かなりの時間がかかりました。

人間関係を転職理由にしていいか迷ったし、面接でもどう言うか悩んだ

転職を考えたとき、「人間関係を理由にするのは逃げじゃないか」という気持ちがありました。自分のスキルが足りなかったから、うまくやれなかっただけなんじゃないかと。そういう罪悪感は、正直ずっとありました。

それでも動き出せたのは、「耐えきれる自信がないから転職活動くらいしてもいいんじゃないか」と思えた瞬間があったからです。転職しようと決断したというより、まず転職活動を始めることへのハードルを下げた、という感じに近いです。エージェントに登録するだけなら、失うものは何もありませんでしたから。

転職エージェントを実際に使ったときの話は、こちらの記事に書いています。半信半疑で登録してみたところからの話なので、迷っている方に読んでもらえたらと思います。

面接での転職理由の伝え方も、正直悩みました。「人間関係が嫌だったから辞めました」とそのまま言っていいものか、と。実際の面接では、こんな感じで伝えました。

「自分に問題がなかったとは思いません。ただ、客観的に見ても職場内の雰囲気には課題があったと感じていて、環境を変えることを選びました」

自分の至らなさも認めつつ、でも環境の問題も事実として伝える、というバランスです。面接官の反応は特に否定的なものはありませんでした。面接全体の準備については、こちらの記事も参考にしてみてください。

「人間関係が転職理由です」とそのまま言うのではなく、自分の問題も認めた上で環境の課題も伝える——このバランスが、面接での伝え方として一番自然だったと感じています。完全に相手のせいにするのでも、完全に自分のせいにするのでもなく、正直に話すことが結果的によかったと思います。

転職してみて、人間関係を理由にしたことへの答え

調剤薬局で働くようになってから、一番変わったと感じたのは「職場の空気」でした。前の職場で感じていたような、じわじわとした居心地の悪さが圧倒的に減りました。それだけで、仕事に向かうときの気持ちがだいぶ変わりました。

人間関係を転職理由にしたことが正解だったかと聞かれたら、「人間関係の構造を理解した上での転職だったからありかなと思っています」というのが今の正直な気持ちです。感情だけで飛び出したわけでも、衝動的に決めたわけでもなく、長く働いた末に見えてきたものを根拠にして動けた。そういう意味で、後悔はありません。

ただ、転職が「人間関係の問題をすべて解決する」かというと、そこまで単純ではないとも思っています。新しい職場でも、合わない人はいます。それでも、薬剤部全体として「味方がいない」と感じるような環境ではなくなったことは、私にとって大きな変化でした。

踏み出せない気持ちについてのリアルな話は、こちらの記事にも書いています。転職を決める前の、あの迷っていた時期のことです。似たような気持ちを抱えている方に、読んでもらえたらと思います。

まとめ

人間関係を転職理由にすることへの罪悪感は、多くの人が感じることだと思います。私自身も「逃げじゃないか」と迷いながら、「耐えきれる自信がないから転職活動くらいしてもいいんじゃないか」という気持ちで一歩を踏み出しました。

30代まで同じ職場で働き続けた中で見えてきた「人間関係の構造」を根拠にしての転職だったからこそ、今は「あれでよかった」と思えています。人間関係が転職理由であることは、それ自体が問題ではないと思います。感情だけで動くのではなく、自分なりに整理して言葉にできるか——それが、転職を後悔しないための一つのポイントではないかと、今は感じています。

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