20代のころは「まだ若いから焦らなくていい」、20代後半には「病棟業務にも慣れてきたし今さら」、30代に入ったら「このまま定年まで働けばいいか」——
気づけば、転職を考えることすら止めていました。
この記事では、ずっと我慢して働き続けていた私が、なぜ転職に踏み出せたのかを正直に書きます。
「タイミングを見計らっていた」わけじゃない。理由をつけて先送りにしていただけでした。
「定年まで我慢すればいい」——その考え方が一番危なかった
転職を考えていなかったころの私は、「転職=リスク」だと思っていました。
今の職場を離れることへの不安が大きくて、「このまま定年まで働き続ける」という選択肢を、無意識に選んでいたのだと思います。
でも実際には、我慢しながら働き続けることにも、じわじわとコストがかかります。
毎日の小さな疲弊、積み重なるストレス——それが「定年まで」続くと考えたとき、初めて「このままでいいのか」と思い始めました。
ゲームで言えば、ずっと回復アイテムを使わずに耐えているパーティのような状態です。
「まだ倒れていないから大丈夫」では、じわじわとHPが削られていきます。転職を考え始めたのは、そのことに気づいたときでした。
「転職先でやっていけるか不安」——この不安とどう向き合ったか
転職を考えなかった一番の理由は、「今の職場がどうしても嫌だ」というより、「新しい環境でうまくやれるかわからない」という恐怖でした。
その不安から目を背けるために、「定年まで今の職場にいればいい」と自分に言い聞かせていたのかもしれません。
不安を消したのは「転職活動はノーリスク」という考え方だった
踏み出せなかった一番の理由は、「転職活動をすること=転職を決めること」だと思い込んでいたことです。
でも実際は、転職活動をしたからといって、必ず転職しなければいけないわけではありません。
エージェントに登録して話を聞くだけ、求人を見るだけ——それだけなら、今の職場を辞める必要もなく、リスクはゼロです。
この考え方を知ってから、急に動きやすくなりました。
「とりあえず話だけ聞いてみよう」という気持ちでエージェントに登録したのが、転職への最初の一歩でした。
転職するかどうかは、動いてみてから決めればいい。それだけで、不安の重さがかなり軽くなります。
「長年の不安」は、ほぼ杞憂だった
実際に転職してみると、長年恐れていたことのほとんどは起きませんでした。
調剤のオペレーションは最初こそ戸惑いましたが、今では形になってきたと思っています。
「病院薬剤師が調剤でやっていけるか」という不安は、やってみれば思ったより小さな問題でした。
30代で転職して、早すぎた・遅すぎた?正直な答え
「30代で、しかも病院から調剤という異なる領域への転職——さすがに難しかったのでは?」と思われるかもしれません。
結論から言うと、条件を高く求めすぎなければ、現状維持くらいは十分に実現できました。
「現状維持」を目標にすれば、30代でも選択肢は十分あった
年収を大幅に上げたい、絶対に希望エリアじゃないと嫌だ——そういった高い条件を求めると、確かに難しくなるかもしれません。
でも「今の条件をだいたい維持できればいい」という軸で動いた私の場合、病院とは異なる調剤という領域でも、きちんと転職先を見つけることができました。
「遅すぎた」より「もっと早く動けばよかった」が本音
後悔があるとすれば、「遅すぎた」ではなく「もっと早く動き始めればよかった」という点です。
転職活動自体はノーリスクなので、もっと早い段階で情報収集だけでも始めておけば、選択肢の幅はさらに広がっていたと思います。
「我慢できているから大丈夫」でも「30代だから遅い」でもなく、
一番のリスクは「不安を理由に情報収集すら始めないこと」だと、私は身をもって感じました。
現実的に転職しやすいタイミングはあるか
「タイミングは関係ない」とは言いながら、動き方として意識しておくと転職活動がスムーズになるポイントはあります。
在職中に動くのが断然おすすめ
「辞めてから転職活動」は避けた方が賢明です。
収入が止まると焦りが出て、妥協した条件で決めてしまうリスクが上がります。
私も在職中に進めましたが、その方が精神的にも安定して活動できました。
在職中の転職活動の進め方については、こちらの記事でも書いています。
入職タイミングは相談してみる価値がある
私が転職した調剤薬局では、内定後に「引き継ぎを含め〇月からを希望したい」と相談したところ、柔軟に対応してもらえました。
すべての薬局がそうとは言い切れませんが、調剤薬局は病院ほど「4月入職」にこだわらない職場が多い印象です。
年度の区切りにとらわれすぎず、一度相談してみる価値はあると思います。
私が転職を決めたのは「定年まで我慢するのか」と気づいたとき
ずっと「いつかは……」と思いながら、実際には転職から目を背けていました。
それが変わったのは、「このまま同じ場所で定年を迎えるのか?」と、真剣に自分に問いかけたときでした。
答えはNOでした。「転職先でやっていけるか不安」という気持ちは消えていませんでしたが、「このままがもっと嫌だ」という気持ちが上回った瞬間に、初めてエージェントに登録しました。
完璧なタイミングを待つ必要はありません。
「動き出したい」という気持ちが、「まだ我慢できる」を上回ったとき——それが、あなたのタイミングです。
まとめ
病院薬剤師の転職タイミング、定年まで我慢するつもりだった経験者が正直に答える
・「定年まで我慢すればいい」は、じわじわコストがかかる選択肢だった
・踏み出せなかった最大の理由は「転職先でやっていけるか不安」だった
・不安が消えたのは「転職活動はノーリスク」と気づいたから。話を聞くだけなら今の職場を辞める必要はない
・条件を高く求めすぎなければ、30代・異領域への転職でも現状維持は十分に実現できる
・在職中に転職活動を進める方が、精神的にも条件的にも有利
転職のベストタイミングは「動き出したいと思えたとき」。まず情報を集めることから始めましょう。登録しても必ず転職しなければいけないわけではありません。


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